法律制度

令和6年へ。岡山県のプランー産業・農業・観光編ー

 

岡山県が令和6年度まで、取り組む計画の骨組みが発表されています(岡山県の全施策がこれに基づいて行われます)。

 

「第3次晴れの国おかやま生き活きプラン(仮)」

 

先日、計画づくりについての意見交換会に参加しました。

 

 

前回は、教育編を書いてみたので今回は、税金の原資をつくる産業編を見てみたいと思います!

 

あくまで骨子案の段階なので、前の計画と比べて記述がなかったりは今後、有識者会議やパブリックコメントなどを通して加筆修正が行われます。

 

第二次計画と比べて、個人的にポイントになるのでは思うところをまとめています。

 

重点戦略プログラム第三次骨子案での指標例と施策例のポイント
地域を支える産業振興企業誘致・投資促進プログラム企業誘致により雇用者数ものばしてきていることから、新たに「誘致企業と水島工業地帯の投資額」を評価指標として追加
企業の「稼ぐ力」強化プログラム経営革新に取り組む企業が増えたので、「従業員1人あたりの売上高」増が新規指標に追加
県の助成金、「きらめき創造ファンドで支援した製品の売上高」から、「県の融資制度の活用による創業者の融資割合」を新規指標に追加
人材不足が深刻なので、「工学系学生の県内就職率の向上」を新規追加
Society5.0に対応するイノベーションの推進施策を追加
観光振興プログラム「外国人宿泊者数」から、コロナ収束後の県内への「外国人延べ宿泊数」に指標の表現変更
これまであった、岡山後楽園の入園者数の記述なし
儲かる農林水産業加速化プログラム第二次プランにあった「水稲作付面積10a以上の経営体数」の記述なし
担い手確保について、「新規就農者数」に「認定農業者数」の指標を追加
「桃とぶどうの作付け面積の増加」を新規追加
第二次プランにあった「鹿、イノシシの捕獲数」の記述なし
働く人応援プログラム「大学卒業者の3年以内の離職率の低減」の指標記述がなく、「意欲や能力に応じて活躍できる働き方の推進」が施策として新規に追加
「岡山県企業人材確保支援センターの職業紹介による年間採用決定件数」の指標記述なし
新たに「岡山県出身の県外大学新卒者のUターン就職率」を指標に追加
県内大学留学生の県内就職率」が新規指標になり、施策として「外国人材の活躍支援」を追加
「第3次晴れの国おかやま生き活きプラン骨子案」より

 

産業振興をまとめた印象としては、

 

・誘致企業してきた企業を投資をして育てるフェーズに入ったという印象。人材不足が深刻で、新規指標として追加されているUターン人材や外国人、県内工学系の学生の就職率のアップは、産業界からの要請を受けて、今後の人材確保の柱になるかもしれません。それぞれが岡山県で働いていくのに抱える課題が違うので環境整備が必要になっています。

 

・コロナで打撃をうけている観光業。新しい動きはあまりありませんでした。これまで力を入れてきた岡山空港を活かした航空路線の充実、外国人の誘客の見通しが現在では立ちにくい状況を受けてだと思います。第二次プラン同様に、滞在時間を長くするための、まだまだ少ない滞在型観光が推進できる地域の体制づくりが必要と思います。県内各市町村で観光客に紹介できる地物に特化した飲食店がない自治体がまだまだあったり、そもそもスマホ対応やSNS連携による集客をしていない従来の観光サイトも運営している観光協会など県内には数多あるので、そのあたりの整備を今のうちにすることが重要ではないかと思います。

 

・農業については、産地化できている岡山県で単価の高い桃とぶどうの生産量と輸出量を増やしていく戦略になっています。シャインマスカットは、二年くらい前に森林研究所の人に聞いたら高い時は、時給単価8000円行く時もあるのだとかで、年々産地が増えて少しづつ価格が下がってきているもののまだ高値を維持しています。県北ぶどう農家の中西啓さんに聞くと、やはり新しい品種の開発が「稼ぐ農業」をするために必要とのことで、その投資を長期でできるところがなかなかないとのこと。民間よりは行政の方が長期での投資をするには向いているので、稼ぐ農業を継続するための投資を今もっとしてもいいのではと思いました。

 

・働く人応援については、コロナの影響を受けて、大企業にいながらテレワークで岡山県で働いている人の副業フィールドを県内でもってもらうための取り組みがいるのではないかと思っています(大企業で副業OKのところが増えています)。Uターン人材も含め、長年地域外にでていた方は浦島太郎に近い状態になっているので、情報や人的ネットワークをつなぐ仕組みや場づくりがあればいいなと思いました。

 

次回は福祉医療編で最後にしたいと思います。

 

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